尼崎の海で観光と学習が出来る町づくり活動

2026.06.07尼崎の海で観光と学習が出来る町づくり活動

投稿者:株式会社尼漁開発

私たちは尼崎市南部に広がる臨海部で既存の施設や自然環境を活用し「観光と学習が出来る町づくり」を行い、尼崎市の臨海部に新しい活性と賑わいを創り出す事を目標に活動しています。産業の町として発展した尼崎市は高度経済成長期以降、環境汚染された町としてイメージが残っています。特にネガティブイメージが残る臨海部ですが現在は環境改善が進み、年間85種類以上の魚が生息する資源豊富で綺麗な自然環境に変貌を遂げています。
昔から釣りの文化が継承されており余暇を楽しむ方が多い地域柄ですが、釣りの魅力だけでは無く全国的にも珍しいパナマ式で治水を守る閘門、活きた運河、環境改善とマリンスポーツを行う北堀キャナルベース、尼崎の森中央緑地等、魅力有る施設が隣接してます。既存の施設を繋ぎ釣りの文化と共に活用する事でより一層大きな楽しみや学びを提供し、観光と学習の町づくりへの目標達成を目指しています。町づくりへの活動は今年で4年目となり株式会社とNPO法人で観光と学習の両面をサポートし合える体制を構築し活動を行っています。

観光面の取組として2023年から尼崎市観光局と協働し、運河やパナマ式の水門:尼崎閘門(通称:尼ロック)を周遊するクルーズ船の運航を開始しました。この運河クルーズと一緒に誰でも手軽に釣りを楽しめる環境を整え、釣れた魚を食べて楽しむBBQも加えた「尼崎運河クルーズツアー」を運営する事で臨海部の観光地化を目指しました。同年、大阪関西万博向けに兵庫県が取り組む「ひょうごフィールドパビリオン」プレミアプログラム認定を頂き、現在も県内有数のSDGs体験型地域プログラムとして運営しています。今年度から市内ホテル・旅行会社と提携を行い、国内・インバウンドの両方に市内観光の目玉となり得るように周知の強化も行っています。
また尼崎市が取り組む学生向け教育旅行プログラムに参画し、臨海部を活用した地域探求・SDGsによる学習・旅行の両面を提供する取組にも力を入れています。
市外へのアプローチだけでは無く地元にも目を向け、令和9年度から始まるクラブ活動の完全課外化に向けて尼崎市と協働し認定地域クラブ運営を始めました。この取組ではクラブ活動を通して臨海部が楽しみ学べる環境で有る事を市内の方にも知って頂き、末永く活用して頂けるように取り組んでいます。
観光化だけでは無く市民が憩える臨海部作りにも注力し、新しい楽しみや憩いの創造により市内外から色々な楽しみを目的に訪れる機会を増やす活動を行っています。

学習面では両法人で行っている尼崎の海と魚、釣りの文化を活用した「フィッシュシェアリング活動」を体験して頂き学習に繋げています。この活動は釣り人から釣れた魚の余剰分を頂き、子ども食堂や食育活動・学校へ食材としての提供を主に活動しています。去年度は活動10年目にして目標とする年間10,000人前の食材提供を達成する事が出来ました。また食材提供後に残る魚のアラはB型支援施設と協働しペットフード作成を行っています。売上は全てお渡しし、安定した障がい者雇用促進に寄与しています。最後に残る内臓や骨は煮て乾燥し、肥料へ加工して年間約1トンを精製しています。有機肥料が必要な里山作りや農家、団体等に提供して海の資源を余す事無く新しい循環作りに繋げています。
フィッシュシェアリング活動を直接体験して頂く事で食育・環境・循環の3つの学習と尼ロックを活用した防災学習も加え、臨海部を活かした体験学習では4つの学習を提供しています。
また私達が行う学習と尼崎の森中央緑地や北堀キャナルベースと協働し、各施設の特徴を活かした森と海、海と運河で環境学習も行っています。既存施設と繋がり活かす事で学習の内容は年々広がりを見せています。

体験学習への予算が取れない学校や団体にはNPO法人が主体となり助成金や寄付金で子供達の学習希望者を受入れ、体験学習に格差が出来ないように活動を行い、年間約600名の受入れを行っています。2025年からは尼崎市SDGs学習支援プログラムに参画し定期的に学校へ訪問し、行政や民間施設問わずに出前授業としても県内各所で行っています。
直接・間接的な両面の体験学習で尼崎臨海部を活用した学習を行い、観光面と合わせて両輪を同じように活用し町づくりに繋げています。

海に面する日本では、海を楽しみ・学ぶ文化は切り離せません。私達は尼崎の臨海部が産業発展と観光・学習への活用が共存出来るモデルケースとなれるように日々活動しています。他府県の釣り人や臨海部活性の研究をしている学生の問い合わせにはノウハウを全て提供し、フィッシュシェアリング活動も含めた観光と学習の町づくりを行う臨海部が増えるような協力も行っています。

2025年には兵庫県人間サイズのまちづくり賞まちづくり活動部門で知事賞も賜る事が出来ました。今後も尼崎の海と共に全国の臨海部の活性・活用が進むように継続した活動を行っていきます。

一覧はこちら